<<クラックの発生を抑制>>

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完成後の堤体に乾燥収縮によるクラックの発生を事前に検証するため、乾湿繰返し試験を実施した結果、安定処理土の供試体は亀裂が発生し崩壊したのに対し、ボンテラン改良土はクラックが生じないため、漏水防止と堤体補強に極めて高い効果が確認されました。

乾湿繰返し試験方法
(独)土木研究所編著「建設汚泥再生利用マニュアル」「乾湿繰返し試験方法」に準拠
供試体 乾湿1サイクル 確認項目
φ5x10cm 40℃ 炉乾燥2日
20℃ 水浸1日の合計3日
〇所定サイクル終了後、一軸圧縮試験(JIS A 1216)の実施
〇各サイクルの乾燥後、水浸後の供試体の状況観察、写真撮影

 

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安定処理土の模擬堤防によるクラック発生の状況   ボンテラン改良土の模擬堤防 クラック発生無し
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クラックからの漏水、パイピングに発展   クラックの発生無し

 

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乾湿繰返し試験結果状況写真
安定処理土とボンテラン改良土の耐久性比較実験動画

 


 

<<乾湿繰返し・凍結融解に対する耐久性>>

東北大学大学院環境科学研究科高橋弘教授と(株)森環境技術研究所は、安定処理土とボンテラン改良土の乾湿繰返しおよび凍結融解に対する耐久性試験をフィールドで実施しました。その結果、下記の図:番号2に示すとおり、養生3日後(2016年6月20日撮影)には安定処理土に乾湿繰返しの影響によりクラックが発生しました。
さらに養生228日後(2017年1月17日撮影)には、下記の図:番号6に示すとおり乾湿繰返しと凍結融解による多数のクラックが確認されました。

番号 安定処理土
含水比:100% セメント系固化材 55kg/m3
経過 ボンテラン改良土
含水比:100% セメント系固化材 55kg/m3  BF 25kg/m3
1 merit47.jpg 2016/6/17
設置直後
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2 merit49.jpg 2016/6/20
養生3日経過
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3 merit51.jpg 2016/6/27
養生10日目
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4 merit53.jpg 2016/7/17
養生30日目
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5 merit55.jpg 2016/12/1
養生180日目
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6 merit57.jpg 2017/1/17
養生228日目
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その結果、ボンテラン改良土は乾湿繰返しおよび凍結融解を受けてもほとんど劣化せず、極めて高い耐久性を示すことが確認されており、気象条件による乾湿繰返しや凍結融解を受ける場所においても使用可能であることが明らかになっております。
したがいまして、「ボンテラン工法」による泥土リサイクル技術は、河川やため池等をはじめ、堤体盛土、道路路体盛土、宅地や嵩上げなどの造成盛土など、多様な現場で再利用が可能です。

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繊維質軽固化処理土の乾湿繰返し試験による耐久性に関する実験的研究 森雅人 et al 資源素材学会

 


 

<<耐侵食性>>

雨水の表面侵食によりガリ(掘れ溝)ができ、のり面の崩壊が生じる場合もあります。ボンテラン改良土は長期の降雨を受けても耐侵食性に優れていることを確認しました。

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山砂による路肩盛土のガリ侵食
 
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ボンテラン改良土の水際利用(侵食なし)

 

砂質土とその砂質土を改良した安定処理土およびボンテラン改良土の耐侵食性(洗掘試験)を評価するため、東北大学大学院環境科学研究科 高橋教授らは、既に水中噴流試験を用いて侵食試験を実施しました。 水中噴流試験装置.jpg

 

その結果、ボンテラン改良土は、砂質土に対しては約10,000倍、安定処理土に対しては約24倍という極めて高い耐侵食性能を有していることが確認されました。
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 もっと詳しく 下記をクリック 

津波堆積物を用いて作成した放射能汚染土覆材の耐侵食性に関する研究 高橋弘 etal 日本実施力学会

 

 

<<液状化現象とは>>

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液状化の模式図
 
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液状化によるマンホールの浮き上がり現象   液状化によるため池堤体土決壊 

 

<<地震による液状化を抑制>>

平成14年度に完成した福島県須賀川市の浜尾遊水地では、東日本大震災により震度6強を観測し、砂質土を用いて施工した堤防は、液状化によるせん断破壊やクラックが発生しました。
一方、ボンテラン工法により現地のヘドロを再資源化し施工した堤防は、液状化等の被害が確認されず、液状化対策地盤材料としての有効性が実証されました。
その事が評価され、関東地方整備局主催の平成23年度建設技術フォーラムで「東日本大震災で効果のあった技術」として選定されました。

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〇液状化の判定
液状化抵抗率(Fl)が1.0以下の場合に液状化するものとみなされます。
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東北大学高橋研究室では、砂質土(津波堆積物)と砂質土を改良したボンテラン改良土の液状化抵抗率を検討するため、「繰返し非排水三軸試験」を実施しました。
砂質土の液状化抵抗率はFL=0.52であるのに対し、ボンテラン改良土はFL=4.25であり、砂質土の8倍の液状化抵抗率FLを確認しました。
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  砂質土 ボンテラン改良土
地表面加速度 α max  (cm/s2) 200 200
液状化抵抗率 FL 0.52 4.25
液状化判定 ×
FL(ボンテラン)/FL(砂質土) 4.25/0.52=8.17

地層条件:GL -4mの場合、Z1=2.0、Z2=2.0 [m]
 

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地盤の液状化判定法

 


 

<<変形に耐える高靭性と、大きな残留強度を発揮>>

安定処理土は固く脆い性質であるのに対し、ボンテラン改良土は破壊に至るまでに大きな変形に耐える性質を有しています。また、ボンテラン改良土は通常の築堤土と同様に明瞭なピーク応力が現れず、高靭性と大きな残留強度を発揮します。

 

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一軸圧縮試験における応力-ひずみ曲線 

 

 

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三軸圧縮試験における応力-ひずみ曲線

 

 

<<既設堤体と変形の相違をなくし、密着性(なじみ)を改善>>

堤体の中に剛性の高い改良体を作ると、地震時の振動特性が異なるため、堤体の亀裂や破損の原因となります。
ボンテラン改良土の変形特性は、大きな破壊ひずみと小さな変形係数を持つため、既設堤体との剛性の違いがなく密着性(なじみ)を改善しました。

 

変形係数.jpg   merit81.jpg

 

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故紙破砕物と高分子系改良剤を用いた新しい高含水比泥土リサイクル工法の提案と繊維質固化処理土の強度特性 森雅人 et al

 


 

<<加速劣化試験>>

(1)人工降雨試験

ボンテラン改良土に人工降雨機により50年相当の降雨を与えた後、改良土内部のpHを測定した。

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降雨年数と改良土pHの関係    
 

(2)酸性雨模擬試験

酸性雨によるボンテラン改良土のpH変化を確認するため、約160年分の降雨量に相当する酸性雨を模擬した溶液にボンテラン改良土を7日間浸漬させた後、改良土内部のpHを測定した。

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浸漬日数と改良土pHの関係    

人工降雨試験および酸性雨模擬試験の結果、改良土内部は50~160年程度、高アルカリ環境を保つことを確認した。

 

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木くずを含む津波堆積物の再資源化 高橋弘 森雅人