泥土リサイクル技術
ボンテラン工法Products

「古紙」で厄介な泥土を良質な
改良土に再資源化

ボンテラン工法とは

ため池泥土、浚渫土、軟弱土、建設汚泥等の扱いづらく処理に困っていた泥土が、ボンファイバーと固化材を添加・混合することにより、優れた強度特性や高い耐久性を有する堤体盛土・路体材・埋戻し材等に再資源化する工法です。

改良対象土Applicable Soil Type

再資源化用途Recycling Applications

ボンファイバーとは

繊維質系泥土改良材ボンファイバーとは、新聞紙や雑誌などの古紙を特殊な破砕機で破砕し、圧縮梱包した製品です。

荷姿:立方体圧縮形状、フィルム梱包、専用吊り具付大きさ:90cm×90cm×90cm重量:250kg/個

ボンテラン工法の特長Features

靭性(粘り強さ)の向上

ボンテラン改良土は安定処理土と比べ、一軸圧縮試験における破壊ひずみが大きく、変形係数が小さいため靱性の向上が図れます。
古紙の繊維と土粒子が複雑に絡まり、土粒子間結合力が高まったと推察されます。

地震に強い

2002年12月福島県須賀川市の浜尾遊水地にて、現場に堆積したヘドロをボンテラン工法で改良し築堤材として再利用しました。2011年3月に発生した東日本大震災の影響で、現地発生土で築堤した既設堤防のせん断破壊や液状化によりクラックが多数発生し甚大な被害を受けました。
しかし、ボンテラン工法で施工した築堤はクラックが発生せず被害が無かったことから、ボンテラン改良土は地震に強いことが実証されました。

2002年12月
2011年3月
クラック・崩壊の抑制
01乾湿繰返し試験

乾燥収縮と水浸膨潤に対する耐久性を検証するため安定処理土とボンテラン改良土の乾湿繰返し試験を実施しました。
その結果、安定処理土は2サイクル後に崩壊したものの、ボンテラン改良土は10サイクル後も崩壊せず、乾湿に対し高い耐久性を有していることが確認されました。

02模擬堤防での耐久性試験

東日本では、冬期間はマイナス気温に達する地域が多いため、堤体には凍結融解が繰り返される環境下でもクラック等が発生せず安定した性能が求められます。そこで、凍結融解に対する耐久性を検証するため安定処理土とボンテラン改良土の模擬堤防を作製し夏~冬期間(6~1月)屋外に静置し、それぞれの形状を定点撮影しました。その結果、安定処理土は日数が経つにつれ無数のクラックが発生しましたが、ボンテラン改良土はほとんどクラックが発生せず、凍結融解に対し高い耐久性を有していることが確認されました。

安定処理土
ボンテラン改良土
施工が簡単

ボンテラン工法は専用の施工機械やオペレーターは必要ありません。ボンファイバーの混合に必要なピット、普通バックホウ、ドライブミキシング等の撹拌アタッチメントがあれば簡単に施工することができます。

施工事例Construction Case Studies

  • ため池改修工事arrow_forward_ios
  • 建設汚泥arrow_forward_ios
  • 軟弱土arrow_forward_ios
  • 河川浚渫arrow_forward_ios
  • 港湾浚渫arrow_forward_ios
ため池改修工事

本現場は、ため池に堆積した底泥土の除去と既設堤体の改修を目的とした工事です。工事発注後に道路が狭く施工機械および良質土の搬入が困難であったため、現地採取土を活用する必要がありました。セメント安定処理土でのクラック発生の懸念、刃金土に覆土しない(ランダムなし)設計のため、乾燥・水浸による崩壊の恐れがない改良土が求められておりました。
そこで、ボンテラン改良土によるクラック抑制および乾湿繰返し・凍結融解による崩壊抑制が評価され、現地の底泥土と堤体掘削土を本工法で改良し、堤体材料(刃金土)に再資源化しました。

  • 底泥土の堆積状況
  • 既設堤体段切り状況
  • 改良状況
  • 運搬状況
  • 転圧状況
  • 完成
建設汚泥

地盤改良工事から排出される自硬性汚泥をボンテラン工法により改良し路体盛土として再利用しました。廃棄物処理に係る費用削減と環境保全、建設副産物リサイクルの観点から採用されました。

  • 現場全景
    (Super Jet施工状況)
  • 改良状況
  • 改良土積込み・運搬
  • 盛土工区での
    敷均し状況
  • 締固め状況
  • 現場CBR試験状況
軟弱土

休耕田の軟弱土を路体盛土に再利用する計画でしたが、セメントを多く添加しても強度が出ず再利用できませんでした。しかし、ボンテラン工法により配合試験を実施したところ品質目標をクリアする改良土となったため、良質土を購入することなく経費削減されました。

  • 休耕田工事着手前
  • 休耕田ばっ気後
  • 休耕田ぬかるみ状況
  • ボンファイバー
    配置状況
  • 原位置撹拌状況
  • 撹拌完了 養生中
河川浚渫

河道断面を確保するための掘削工事にボンテラン工法が採用されました。護岸に寄せた土運船の中で掘削土砂を改良し、即時運搬性を活かし改良直後にダンプトラックで運搬し、高規格堤防の盛土材として再資源化されました。その結果、掘削土砂の残土処分と比較して大幅なコストが削減されました。

  • 現場全景
  • 掘削状況
  • 土運船にて運搬
  • 改良状況
  • 再利用場所全景
  • 敷均し・転圧状況
港湾浚渫

東日本大震災の津波により漁港内に堆積したヘドロを浚渫し、航路断面を確保することを目的とした工事になります。浚渫土砂をボンテラン改良し、散策路の土系舗装材や路肩盛土として採用されました。

  • 漁港浚渫状況
  • 浚渫土砂の状況
  • 改良状況
  • 改良土の仮置き
    締固め状況
  • 改良土の再利用場所①
    (土系舗装材)
  • 改良土の再利用場所②
    (路肩盛土材)

サービスService

  • Service 01配合試験arrow_forward_ios
  • Service 02施工指導arrow_forward_ios
  • Service 03セミナーarrow_forward_ios
Service 01配合試験

現地採取土を弊社までお送りいただければ無償でボンテラン工法による室内配合試験を実施いたします。弊社から近県の場合は直接サンプリングに訪問いたします。目標強度(一軸圧縮強さ、コーン指数、透水係数)を満足する改良材の添加量は事前に配合試験を実施する必要がございます。

  • ペール缶での送付状況
  • サンプリング状況
  • 室内試験状況
Service 02施工指導

工事発注後、初めてボンテラン改良土を作製する際は施工指導に訪問いたします。

  • 施工指導
  • ボンテラン改良状況
  • 試験施工 締固め状況
Service 03セミナー

ボンテラン工法に関するセミナーを発注者、コンサルタント、建設会社向けに実施しております。

参考資料Document

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